2013年4月29日月曜日

グルメは分かってくれない

あまり見ないTVについて以前より、驚いている事が一つ。
それは

『スゲーッ!日本のTV、毎日どこかでグルメ番組やってる!』です。

TVでこれだけ『食』に関しての番組が多いという事は、
必然的に見る人達も多いからで、
日本人はどんだけ食べる事好きなのって話です。

かく言う私も食べ物は勿論、好き。
特にグリルには目がありません。
グリル・・・ほぼ素焼きが一番好きです。
魚・・・網焼き
肉・・・オーブンでグリル

・・・というか自分に問い詰めていくと、私の最高に好きな調理法は
フリントストーンのように出てくるような、骨付き肉を焚き火で焼く感じ!!かもしれないと
最近思いました。

まぁ、このようにグルメについては誰しも少しは語れたりして
『平和だなぁ~』なんて思ったりしつつ・・・
その裏では、TPP問題を始めとする自国の農産業に関してあまりに無頓着な日本の
政治に対して軽く危惧。
先進国の中で食物自給率が四割を切っているのは日本だけです。
言った人は忘れましたが、

『農が滅びる国は国が滅びる』

という言葉があります。
日本ってまさしくそんな感じがして
TVでタレント達がよだれ滴るご馳走を毎日毎日平らげている姿を観るたび
『農が滅びそうな時に・・・』と、ソラ恐ろしくなっています。

2011年3月11日の震災時、都内のコンビニから食べ物と水が一斉に姿を消しました。
こんな事に今後はならないように日本を建て直そう!と考えた人は多いと思います。
でも、どうやって・・・?
その答えは未だに出ていないようです。
というか実はその答えは大分前から出ていないのです。
かつてもあったんです、コンビニとスーパーから食べ物が消えた時が。

自分の経験を遡ると、1995年1月17日、阪神淡路大震災。
その時、私は撮影で京都のホテルの11Fに宿泊していました。
もの凄い揺れに恐怖したのは勿論ですが、
もっと怖かったのは直ちにコンビニで、おにぎり一つから、
パン一切れまであらゆる食べ物が消え去り、
水も残りわずかになった事です。
勿論、交通機関の麻痺がそうさせたのでしょうが
私の頭に浮かんだセンテンスは

『日本、食べ物の輸入STOPしたらこうなるんだ・・・』

この時から何の学習、進歩もないまま2011年の震災で同じ事が繰り返された訳です。

少し話は変わります。
今を遡る事30余年。まだ日本はソフトドリンクと言えば
コーラ、ファンタ、バヤリース、三ツ矢サイダー、不二家ネクター全盛期。
というか、それ位しか種類はなかった。
そんな日本の飲料事情で育った私が初めてNew Yorkのスーパーで
飲物売り場の前に立った瞬間・・・

『俺は、未開の国から来た田舎者だったんだ・・・』

そう思いました。

『エッグ・ノグ?なんだこりゃ?』
『スゲーッ!ガロンで牛乳売ってる!』
『チェリー・スクウィージー?ええっ?さくらんぼなんてどうやって絞るの?』と

その数百種はあるのではないかという品数の多さや量、種類の多様さに驚愕し

『ダメだ、こんな国と戦争したら負ける』すぐにそう感じました。

そして日本はアメリカに追いつけ追い越せで皆さんご存知高度経済成長と共に
本当に食文化、スーパーの充足感はすっかりアメリカ並み。
コンビニに行けば24時間、いつだって水も、炭酸飲料も、コーヒーも、お酒も、
おにぎりも、生活必需品も・・・足ることを知らない経済成長欲求のままに
満たしつづけられてコンビニには物があふれるようになりました。

でも・・・その食物は、震災で周知の通り、交通事情一つで消え失せます。
輸出入のトラブルが出たら、当然コンビニ、スーパーから食物は消え失せます。
自給率がないのに食べ物で溢れているという事はそういう事です。

まさに『農が滅びる国は、国が滅びる』を体現する事になりかねないのです。

はぁ・・・

具体案を出す程私の頭は良くありませんが、
頑張って提案をしてみようと思います。

国の食料自給率の懸念に対する具体案というものは、
非常に大きな枠ですので、なるべくシンプルにしていきたいと思います。
更に、私昔から『食』と関係して色々な事を連想してしまうタチなので、
せっかくだから今日の題材、グルメと自給率というテーマで思考してみたいと思います。

先にも書いた通り、私が好きな食べ物はシンプルなもので、
美味しい素材を只焼いて、塩コショウで頂くのが最高の贅沢だと思っています。
あまり手の込んだ料理や、特性ソース、煮物等には反応しないし、
基本的には日本食でなくてもOK。

そんなグリル派、素材主義の私ですから、一番のグルメ番組は
よく観るドキュメンタリー『アニマル・プランネット』です。
『アニマル・プラネット?それグルメ番組じゃねーじゃん!動物番組じゃん!!』
という声が聞こえてきそうですが、まぁ、こらえて進んで下さい。

アニマル・プラネットでは、肉食動物達が狩りをして、
生肉にシャブリついている姿がたまに放映されます。

『こいつらウマイんだろうなぁ・・・』そう思う訳です。

ご存知の様に、生肉は動物でも魚でも新鮮な物ほど、甘くて美味しくて、
調味量など必要なく、勿論臭みもなく、最高のグルメです。

私から見ると野生の動物達はかなりウマイ物をいつも食べてます。
ただ、狩りをするのは命懸けですが・・・・
狩りに失敗し、怪我を負ったりしたら生命の危機につながります。
死と生が常に隣り合わせなのが野生の世界ですよね。

さて、そろそろTPP問題、食に携わる、日本の政治家や官僚の方々へ
私なりの具体案の提示をさせて頂きます。

世界でもトップクラスの食文化を持つ、日本のウマイ物を維持し、誇り続けたいなら
どうぞTPPなどの交渉の場で、肉食動物の様に命懸けで戦ってくださいね。
それが、ウマイ物を手に入れる為の自然の摂理です。
(TPP参入が決まった以上はという事ですが)

赤坂の料亭で、利権がらみの話し合いを
美味しい刺身で一杯やりながら、地方の弱小農家を泣かせて
自給率を更に引き下げるような結果だけは避けてくださいね。
狩りに出たら戦う。
誰の為に?
民衆の為に。







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